メルカリを続けていると、メルカリ疲れを感じることがあります。その原因はメルカリの評価システムにあるのではないかと私は考えています。
今回はそのことについて書きたいと思います。
評価を気にしすぎて疲れる
メルカリをやっている人で、相手からの評価に傷ついたり、頭にきたりきたりしている人は多いと思います。かくいう私もそのひとりです。
はじめて「よい」以外の評価をつけられると、数日気分が悪くなるくらいのショックを受けます。そしてその後、また低評価をつけられるのではないかという疑心暗鬼に陥ります(ちょっと大げさですが)。
特に出品者は、低評価を恐れて細かすぎる注意書きや過剰な梱包を続けるうちに、なんだか疲れを覚えるようになってきます。低価格の商品を出品している場合は、なおさら徒労感が募ります。それが高じると、もうメルカリやめようかなという気分になってきます。
売上には関係ないのに…
一度や二度の低評価が、売上にさほど響くとは思えません。しかし、そういう問題ではないのです。大げさにいえば、これは心の問題なのです。だからこそ、ショックなのです。
低評価をつけられるということは、相手が何らかの「不快」を感じたということです。その原因は自分の言動にあるか、相手の誤解や感じ方にあるかのどちらかです。
日常生活で自分の言動が相手に不快感を与えてしまったとしたら、普通はどうするでしょうか。まず謝って、それから埋め合わせをするでしょう。たいていの場合は、それで相手の不快感は解消できますし、自分もショックから立ち直ることができます。
しかし、メルカリでそのようなやり取りはできません。
不快感の原因が相手の誤解や感じ方にある場合はどうでしょう。これは第三者を立てて話し合うのがいちばんよい方法です。
しかし、メルカリはそのような調停はしてくれません。
対等なコミュニケーションで相手が不快を感じた場合、リアルの世界ではそれを取り除く方法はいくらでもありますが、メルカリではそれができません。相手が感じた不快は自分のアカウントに「烙印」として、メルカリをやめない限り残るのです。
メルカリのためのシステム
ネットサービスの多くは、コミュニケーションを簡単に早くおこなうためのものです。面倒くさい手続きを極力省いてくれる便利なシステムと言い換えてもいいでしょう。メルカリもそのひとつですが、不要品を売買するためのフリマアプリというお金が絡むサービスですから、信用の担保だけは省略できません。
この信用の担保を、メルカリはユーザーの相互評価という形でおこなっています。そして(ここが大事なのですが)メルカリ自身はユーザーの相互評価に一切関与しません。意地悪な言いかたをすれば、メルカリは最も大事な信用の担保という仕事を、ユーザーに丸投げしているのです。
これはとても(ずる)賢いやりかたです。信用の担保に少しでもメルカリ自身が関われば、それに伴うコストやリスクは膨大なものになるのは目に見えているからです。極論をいえば、メルカリの評価システムは、ユーザーのためでなくメルカリを守るためにあるのです。
かくしてメルカリのユーザーは、コミュニケーションの煩わしさを免除された代償として、見知らぬ誰かによる一方的な烙印を容認させられるのです。
評価を気にしないために
メルカリは私たちに素晴らしい便利さをもたらしてくれましたが、それはメルカリが面倒くさい手続きを「すべて」肩代わりしてくれているという意味ではありません。メルカリは絶対に排除できない手続きである信用の担保を、ユーザーに丸投げしています。私たちはお互いに評価しあい格付けし合うという、心理的にとても大変な仕事を自分自身でやっているのです。
私はメルカリを批判したいのではありません。そういうふうに冷静に考えることで、取引相手にたいして抱く理不尽な悪感情を浄化したいと思っているだけです。
古今東西、簡単便利なものには必ず、その代償としてのデメリットがあります。メルカリも例外ではないと思います。それをよく理解したうえで利用するのが大事です。
1年ほどメルカリをやって、捨てるはずだったものを現金に変えることができましたし、取引相手とのコミュニケーションも楽しめました。まだもうしばらくはメルカリを続けたいと思っています。それにはデメリットをよく理解して、それへの対処法を持っておくことが必要です。
ということで、評価を気にしすぎてメルカリ疲れをおこさないために、私は以下のような自分ルールを作っています。
- 写真の撮り方、説明文の書き方、値段の付け方、値引きコメントへの答え方、梱包の仕方など、メルカリでの自分の行動をすべてテンプレ化する。
- テンプレ化は、相手が自分だったらという想定でおこなう。
- 実際の取引相手に応じた対応(テンプレからの逸脱)は最小限に留める。
- 購入者は「良い」と評価する。
- 以上を守ったうえでつけられた購入者からの低評価は、自分にとっては意味のないことなので気にしない。
今後も楽しいメルカリライフを続けていきたいと思います。
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